胃カメラ検査とは
食道や胃、十二指腸の粘膜を直接確認することができます。内視鏡スコープの先に付いているカメラで、粘膜の状態を観察します。胃カメラ検査では、検査と同時にアニサキスを除去したり、出血している部分は止血処置を行うことが可能です。検査中に疑わしい所見を発見した際は、組織を採取して生検を行うことで、病気の確定診断ができます。ピロリ菌の感染を調べることも可能です。
午前中も胃カメラ検査を
行っています
胃カメラ検査は、8:30から対応しています。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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08:30~17:00 | ● | ● | ▲ | - | ● | ● | ◎ | - |
※受付時間は16:30までです。(予約が16:30の方は注意しましょう)
▲…水は8:30~15:00(受付時間は14:30まで)
◎…日は9:00~15:00(受付時間は14:30まで)
胃カメラ検査の特徴について
特徴01内視鏡専門医が検査を
行っています
自覚症状が乏しい胃がんをはじめとする病変を早期に発見するためには、定期的に胃カメラ検査を受けていただくことが大切です。
当院では、経験豊富な内視鏡専門医の資格を持つ医師が高度な技術で患者さんへの負担を抑えて楽に受けられる胃カメラ検査を行っています。
特徴02経鼻からの胃カメラ検査は嘔吐反射がありません
歯磨きの際に、舌の奥に触れてしまって、嘔吐を生じた経験がある方もいらっしゃると思います。舌の奥には、嘔吐反射を起こしやすい部分があります。経鼻による胃カメラ検査は、スコープが舌の奥に触れません。当院のスコープは、オリンパス社の先端外径5.4㎜「GIF-1200N」を導入しています。胃カメラ検査は、局所麻酔で行えるため、患者さんの身体への負担が少ないです。経口による胃カメラ検査は、鎮静剤を用いることにより、痛みを伴わずに眠っているような状態で受けていただけます。鎮静剤を用いない検査では、検査終了後に車を運転していただいて構いません。また、ご希望がありましたら、検査中に画像を見たり、医師とコミュニケーションを取ることも可能です。
特徴03経口からの胃カメラ検査は、
鎮静剤を用いるため
苦痛が少ないです
経口からの胃カメラ検査は、スコープが舌の奥に触れるため、嘔吐を伴いやすいです。鎮静剤を用いた検査を行うことで、眠っているようなリラックスした状態で受けていただけます。検査に伴う不快感や痛みが軽減されます。また、嘔吐を生じないように、検査では細いスコープを用います。
特徴04リカバリースペースで
休んでいただけます
鎮静剤を用いた検査を行ったあとは、リカバリースペースに移動します。15〜30分程度、横になっていただきます。当院では、患者さんが安心してお休みいただけるように環境を整えています。
特徴05最上位機種オリンパス「EVIS X1」内視鏡システムを
導入
当院では、オリンパス社の次世代内視鏡システム「EVIS X1」を導入しています。オリンパス社の新しいモデルで、世界的に高い評価を得ています。疑わしい所見があっても、特殊な光や画像処理、高画質、画像拡大を行えるため、詳しく観察することができます。検査時間も短く、患者さんへの負担が少ないです。
NBI
特殊な波長の光を用いて、血管分布を詳しく観察することができます。がん細胞は、急に増殖していきます。酸素や栄養が必要になるため、がん細胞の周辺には毛細血管が密集しているといわれています。特殊な波長の光デジタル法により、粘膜表層の毛細血管や微細構造を強調して確認することができます。
NBIの特殊光で血管をより鮮明に映し出すことによって、初期段階の咽頭がんや食道がん、胃がんなどの発見につながります。胃がんは、明度を上げることで見つかりやすくなります。
TXI(Texture Color Enhancement Imaging)
通常の検査では発見が難しい色調や構造の変化を強調して映し出すことができる機能です。検査の観察性能が向上することにより、病気の見逃しを防いで精度の高い検査が行えます。
TXIは、「明るさの補正」「テクスチャー(構造)を強調」「色調強調」を最適化することで、がんをはじめとする病気のスクリーニング検査に技術革新をおこすと期待されています。
EDOF(Extended Depth of Field)
EDOFは、遠距離と近距離の焦点を同時に抽出して合成させる技術です。EDOFのこの技術が搭載された内視鏡システムは、EVIS X1が世界で初めてとなります。この技術を搭載することで、短時間で精度の高い検査を可能にしました。
心臓の拍動や消化管の蠕動運動などの動きがあっても、明瞭な画像をリアルタイムで表示することができます。
RDI(Red Dichromatic Imaging)
EVIS X1は、深部組織のコントラストを形成する光デジタル技術を搭載しています。緑・アンバー・赤の3色の狭帯域光を粘膜表層に照射することで、ヘモグロビン吸収率や反射率の違いを読み取ることができます。これにより、深部血管の視認性が向上しました。
特徴06ハイビジョン大型モニターで
確認しながら検査を行います
胃カメラ検査は、モニターを見ながら、粘膜の状態を確認します。ハイビジョン大型モニターは、反射や映り込みが少なく、精度の高い検査が可能です。検査時間も短く済むので、患者さんの身体への負担を抑えられます。経鼻による胃カメラ検査は、患者さんにモニターを見ていただきながら検査を受けていただけます。ご希望される方はご相談ください。
特徴07空き次第で受診当日に検査を
行えます
受診当日に検査枠が空いている場合は、そのまま胃カメラ検査を受けていただけます。ただし、当日の朝食を摂っていないことが条件になります。当日の午後から検査を受ける場合は、半固形物の食事から6時間以上経っている必要があります。また、刺身や加熱が不十分な状態で魚を食べた後に、腹痛を生じた際は、胃アニサキス症の疑いがあります。胃カメラでアニサキスを取り除きます。早い段階で除去しておくことで激しい痛みがおさまります。当院では、緊急に処置を行う必要がある場合は、患者さんの状態を見ながら、検査を進めていきます。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
特徴08胃カメラ検査は土日も
行っています
平日は仕事や育児などで忙しく、病院へ行く時間がなかなか取れない方にも胃カメラ検査を受けていただけるように、土日の胃カメラ検査に対応しています。
特徴9胃・大腸カメラ検査を
同じ日に受けていただけます
胃・大腸カメラ検査は、同じ日に受けていただけます。内視鏡検査で、前がん病変のポリープを見つけた際は、その場でポリープを切除します。胃カメラ・大腸カメラを同日に検査する場合は、検査前日や当日の食事制限が1回のみになります。ご来院される回数も少ないため、予定を調整しやすく忙しい方にもおすすめです。
特徴10感染対策のために消毒と洗浄を
徹底しています
検査用品は、使い捨てできるディスポーザブル製品を取り入れています。使い捨てできない器具については、検査ごとに洗浄して、除菌を行っています。オートクレーブなどを用いることもあります。当院では、内視鏡学会のガイドラインをもとに院内環境を整えています。スタッフ一同、院内の感染症対策に取り組んでいます。
胃カメラ検査で
発見されやすい疾患
暴飲暴食やストレス、消化器疾患などが原因で、胃痛や胃もたれ、胸やけ、吐き気、胸痛などが起こります。胃痛や胸やけなどの症状は市販薬を服用すると、一旦症状が落ち着くことがありますが、完治したわけではありません。症状が強いからといって、必ずしも進行しているわけでもなく、自覚症状がなくても進行しているケースもあります。放置しておかないように気をつけましょう。また、ご家族の方に胃がんを患っている方がいらっしゃる場合は、ピロリ菌感染の有無を調べておく必要があります。ピロリ菌陽性は、長期間胃に炎症を生じている状態です。ピロリ菌検査で陽性反応が示された際は、速やかに除菌を行います。放置しておくと、萎縮性胃炎を発症してしまい、将来的に胃がんのリスクが高くなるので注意が必要です。
胃カメラ検査で確認できる
消化器疾患
- 食道裂孔ヘルニア
- 食道がん
- ピロリ菌感染
- 胃アニサキス症
- 逆流性食道炎
- 胃炎
- 胃潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸潰瘍
- 十二指腸がん
など
胃カメラ検査を
受けたほうが良いケース
初期段階の胃がんは、自覚症状がほとんどありません。胃以外の臓器に転移してから、ようやく気づくケースもあります。40歳以降は、胃がんの発症リスクが上昇するといわれています。胃がんを早期発見するためには、胃カメラ検査が有効です。症状の有無に関わらず、定期的に胃カメラ検査を受けることを推奨しています。
下記に該当される方は、胃カメラ検査を受けられることを推奨しています
- 40歳以上で、胃カメラ検査を受けたことがない
- 普段からタバコやアルコールを摂っている
- ご家族の方にピロリ菌感染の陽性者がいらっしゃる
- ご家族の方に胃がんを患っている方がいらっしゃる
胃カメラ検査の手順
電話予約もしくはオンライン予約、診療の際にあらかじめ検査の予約をしていただくことをお願いしています。受診当日でも検査に空きがある場合は、当日に胃カメラ検査を受けていただくことも可能です。ただし、朝食を食べていないことが条件となります。
Step 1診察を行います
問診の後は、詳しい検査内容や検査前日と検査当日の食事制限、服用されている薬の飲み方などをご説明させていただきます。その後、胃カメラ検査の予約を取りましょう。なお、ご来院された当日に胃カメラ検査を受ける場合は、食事制限などの条件があります。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
Step 2検査の前日
検査前日の夕食は、21時までに摂りましょう。それ以降は、水や薄いお茶で水分補給を行い、固形物を摂らないように心がけましょう。
Step 3検査の当日
午前中に検査を受ける場合は、検査当日の朝食を抜いていただきます。午後に検査を受ける場合は、検査の6時間前までに食事を済ませておきましょう。それ以降は、水や薄いお茶などで水分補給を行いましょう。
Step 4来院
当院では、経鼻、もしくは経口による胃カメラ検査をお選びいただけます。経口による胃カメラ検査は、舌の奥に触れるため、嘔吐反射を起こしやすいです。そのため、点滴による鎮静剤を用いた検査を実施しています。ご来院の際は、自転車やバイク、自動車を避けましょう。鎮静剤を用いた場合は、検査後に車を運転していただくことができません。当院では、ご希望に応じて鎮静剤を用いない検査も行っています。細いスコープを用いることにより、患者さんの苦痛を軽減しています。なお、鎮静剤を用いない検査の場合は、検査後に運転していただいて構いません。
Step 5胃カメラ検査
まずは、胃内の泡を消す薬を服用していただきます。経鼻による胃カメラ検査を行う前に、鼻の奥にスプレーを噴射していきます。痛みを軽減させて、血が出ないように防ぐ効果を期待できます。スティックは、スコープと同じ太さのものなので、右と左どちらで検査を行うかを試してみます。片方の鼻にスティックを5分程度挿入して、その後、検査をスタートします。経口による胃カメラ検査では、検査前に咽頭麻酔を行います。マウスピースを口にくわえた状態で鎮静剤を入れて、その後、検査をスタートします。胃カメラ検査は、5分程度で終わります。ただし、検査中に一部組織を採って病理検査を行う場合は、さらに時間が必要になります。
Step 6検査終了
鎮静剤を用いた検査が終わりましたら、15〜30分程度リカバリースペースで横になっていただきます。
Step 7検査結果を
ご説明します
鎮静剤を用いた検査の場合は、検査を行ってから15〜30分後に結果をご説明します。検査を行った医師が画像とともに丁寧に伝えることを心がけています。なお、胃カメラ検査中に病理検査やピロリ菌感染検査を行った場合は、1週間後に結果が届きます。再び、ご来院していただく必要があります。一方、鎮静剤を用いていない検査の場合は、検査結果のご説明が終わり次第、ご帰宅していただいて構いません。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
Step 8ご自宅
検査後は、水を少しずつ飲むように心がけましょう。検査してから1時間後に、水分や食べ物を摂っていただいて構いません。検査中に組織を採った場合は、検査後2、3日はアルコールや過度な運動を避けましょう。
検査費用
内容 | 1割負担 | 3割負担 |
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初診(感染症採血含む) | 約1,000円前後 | 約3,500円前後 |
胃内視鏡(胃カメラ)検査のみ | 約2,000円前後 | 約5,000円前後 |
胃内視鏡検査+ピロリ菌検査 | 約2,500円前後 | 約7,000円前後 |
胃内視鏡検査+組織検査 | 約3,000~5,500円前後 | 約9,000~16,000円前後 |