便秘とは?
便秘とは、排便の頻度が少なくなることや、便が硬くなって排出が困難になる状態を指します。一般的に、3日以上の排便がない場合や、排便時に痛みや強い力みを伴う場合に便秘と判断されます。便秘にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる原因があることが知られています。
便秘の原因
便秘は多くの人が悩まされている一般的な症状となります。便秘はお腹の不快感だけではなく、便秘を放置することで体調不良や深刻な健康リスクを引き起こす可能性があります。
便秘の原因を正しく理解しておくことが重要となります。
①大腸の病気
大腸がんや腸閉塞、過敏性腸症候群(IBS)などの腸の病気が原因で便秘となることがあります。便秘症状が長引く場合は、専門医の診察を受け、適切な治療を受けることが必要です。
大腸がん
初期段階の大腸がんは、症状が出現することはありませんが、大腸がんが進行すると便秘の症状が現れる可能性があります。便秘の症状が大腸がんの進行のサインかもしれませんので、速やかに病院/クリニックにご相談ください。
②食物繊維の不足
食物繊維は、水分や老廃物を吸着し、便を柔らかくして排便を促す機能があります。食物繊維が不足することで便が腸に留まりやすくなり、便秘を引き起こす可能性があると言われています。便秘を解消するためには、食物繊維を多く含む野菜や果物、全粒穀物を意識的に摂取することが必要です。
③水分摂取の不足
水分は便を柔らかく保ち、スムーズな排便を助けます。水分摂取が不足すると、便が硬くなり、排便が困難となることで便秘を引き起こしやすくなります。コーヒーやアルコールなどの利尿作用のある飲み物は体内の水分を奪うことが知られており、これらの飲み物の過剰摂取には注意が必要です。日中に十分な水を飲む習慣をつけることが、便秘予防に繋がります。
④運動不足
運動を行うことで腸の蠕動運動を活発にし、便を腸内でスムーズに移動させることができます。そのため運動不足は腸の動きを鈍らせ、便秘を引き起こしやすくなると言われています。特に、デスクワークが多い現代人にとって、定期的なウォーキングやジョギング、ヨガなどの運動を取り入れることが重要です。
⑤ストレスと精神的な要因
ストレスは自律神経に影響を与え、腸の働きを低下させることがあります。特に、仕事や人間関係のストレスが続くと、腸内のリズムが乱れ、便秘を引き起こしやすくなります。また、旅行や引っ越しなどの環境の変化もストレスとなり、便秘の原因となることがあります。リラックスする時間を持つことや、ストレスを適切に解消する方法を見つけることが大切です。
⑥薬の副作用
鎮痛薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、血圧を下げる薬などは、腸の動きの抑制や便を硬くする副作用があると言われており、その副作用が原因で便秘を引き起こす可能性があります。
長期にわたる薬の服用が原因で便秘が起こっている場合は、医師に相談して薬の調整を検討することが必要となります。
⑦過度なダイエットと食事制限
過度な食事制限や極端なダイエットは、体内の栄養バランスを崩し、便秘を引き起こします。特に、極端な低カロリーダイエットは、腸内の蠕動運動を低下させ、便秘を引き起こしやすくします。また、食事量が少なくなると、腸内に便を押し出す力が不足し、排便が滞る原因となります。
⑧加齢
加齢による筋力の低下や活動量の減少は、便秘のリスクを高めます。特に高齢者は、食欲の低下や水分摂取量の減少、薬なども影響し便秘になりやすいと言われています。また、加齢が原因で、排便時に必要な筋力が弱くなり、排便が困難になることも知られています。
便秘の種類
便秘にはいくつかの種類があり、それぞれ原因と症状が異なります。
- 機能性便秘:大腸が上手く働いていないことで生じる便秘となります
- 器質性便秘:消化器の病気が原因で便の通り道が滞ることで生じる便秘です
- 症候性便秘:糖尿病や甲状腺疾患などの合併症によって生じる便秘となります
- 薬剤性便秘:頻尿やぜんそくの治療薬、咳止め、抗うつ薬などの薬剤が原因で生じる便秘です
便秘の検査方法
便秘の症状がある場合には、大腸カメラ検査を受ける必要があります。大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)によって、便秘の原因を正しく診断し、適切な治療を行うことが重要です。
大腸カメラ検査
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)とは、大腸の内部を直接観察する検査です。スコープをお尻から挿入し、大腸をリアルタイムに診断することが可能です。大腸カメラ検査により、便秘の原因、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患などの診断が可能となります。
便秘の検査
〜内視鏡検査の特徴〜
- 内視鏡専門医による大腸カメラ検査
- 鎮静剤を用いた眠ってできる大腸カメラ検査
- 大腸検査中の日帰り大腸ポリープ切除
- 内視鏡検査後のリカバリースペース完備
- 最上位機種オリンパス「EVIS X1」内視鏡システムを導入
- ハイビジョン大型モニターの設置
- 個室の院内下剤ブースの完備
- 早朝の大腸カメラ検査にも対応
- 土曜日・日曜日の大腸内視鏡検査
- 大腸カメラ・胃カメラ検査の同日実施
- 感染対策のための消毒・洗浄の徹底
便秘の診察・検査は当院へ
便秘の症状がある場合には、お近くの消化器内科を速やかに受診しましょう。便秘の原因は、大腸がんなどの消化器疾患の可能性もあります。ご自身で便秘の原因を判断することなく、大阪府大阪市北区梅田にある大阪梅田駅前 ゆう内視鏡内科クリニック HEP NAVIO 院までお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
当クリニックでは、消化器疾患および内視鏡検査・治療を中心として、患者様一人ひとりの健康を第一に考えた丁寧で安全かつ高精度な診療を目指して参ります。内視鏡検査は胃がんや大腸がんの早期発見や治療に非常に有効な手段であり、当院では消化器がんによる死亡をゼロにすることをモットーに、がんの早期発見・治療に尽力して参ります。当院では最新の医療技術と設備を駆使して、安全かつ快適な環境の中で眠りながら苦痛なく楽に受けられる検査をご提供できるように努めて参ります。
院長 川井 祐弥
学歴
- 平成21年3月
大阪府私立大阪星光学院高等学校
卒業 - 平成27年3月
奈良県立医科大学医学部医学科
卒業
職歴
- 平成27年4月
大阪市立総合医療センター入職 - 平成29年4月
医学研究所北野病院入職 - 令和5年10月
大阪梅田駅前ゆう内視鏡内科クリニック HEP NAVIO院 開業
資格
- 日本内科学会 内科認定医
- 日本消化器内視鏡学会 内視鏡専門医
所属学会
- 日本内科学会
- 日本消化器病学会
- 日本消化器内視鏡学会